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BLOGスタッフブログ

座り仕事で健康が気になるすべての人々に、“線路沿いの旅”を勧めたい。

blog HAMADA ミッション

充実した休日、とれてますか?

突然ですが皆さま、充実した休日をとれていますか?

PCひとつで大半の知的労働が可能となった現代。

便利になった一方で、私たちは長時間座り続けるという代償を支払うようになりました。

慢性的な運動不足や、どこか抜けない精神的な疲れを感じながら、目の前のタスクに追われる毎日を過ごしている。

そんな方も少なくないのではないでしょうか?

ここ数年、個人的に続けている「線路沿いの旅」と称したウォーキングを始めてから、週末の満足度がぐっと上がりました。

その実感もあり、今回はその方法を少しご紹介してみようと思います。

万人に、オススメしたい“線路沿いの旅”

一言でいえば、単なるのウォーキングですが、シンプルなルールを加えるだけで、驚くほどゲーム性が増し、気分もグッと向上します。

ルールはとても簡単。


駅から駅へと向かう道のりを、できるだけ線路沿いに歩く。


たったこれだけです。

駅から次の駅までの距離は、おおよそ5km前後。歩数にすると約8,000歩ほどです。

普段あまり運動しない人にとっては、なかなかの運動量かもしれません。

しかしながら、常に線路を意識しながら歩くため、自然と周囲の景色に意識が向き、普段見逃している風景が鮮明に映り込んでくるため不思議としんどさを感じることがありません。

鳥居の直ぐ側を通る電車

季節ならではの景色や、風情のある建物など。

旅の途中で自然を愛でつつ、日本の情緒ある風景に触れ、心身ともに癒やされる。

そんな良いことづくめの旅がたった半日で行える。

いかがですか? 

コスパ半端なくないですか? 

少し興味が湧いてきてますよね?

乗るしかないですよね? このビッグウェーブに。

ルールの説明

駅から駅へと向かう道のりを、できるだけ線路沿いに歩く。(なるべく線路が目視できるルートを辿る)

たったこれだけです。(2回目)

ただのウォーキングにそんな簡単ルールを付加するだけでそんなに楽くなるの?

そう感じる方も多いと思いますので、実際に行った工程をまとめてみました。

実際にやってみる(線路沿いの旅スタート)

今回お届けするのは「津山線の旅 -玉柏駅から牧山駅まで-」となります。

というわけでたどり着いたのは「津山線 玉柏駅」

玉柏駅

赤色の瓦が特徴のレトロ感漂う駅です。周辺を軽く散歩しながら記念撮影。

玉柏駅の看板
玉柏駅の看板
玉柏駅の館内

構内の様子。

無人駅は独特の風情があるため、しばらくその雰囲気を堪能。

岡山にある「津山線」はレトロで趣のある木造の無人駅が多数ある路線のため、これから始まる旅に胸踊ります。

玉柏駅の様子

今回のルートには、店はもちろんコンビニすらないため、それなりの準備が必要です。

行動食や飲み物、途中での昼食をまかなうアイテムを詰めたリュックは必須。


この時点で「全然気軽じゃねーじゃねぇか!」とのツッコミ意見が聞こえてきそうですが、登山やハイキングへ行くと思えばそれほどの労力とは思えなくなるから不思議です。(力技)

そんなこんなで、心ゆくまで周囲の写真を撮りまくり、満足したところで線路沿いの旅スタート!

まずはルートの確認から

Googleマップにて今回歩く経路をざっくり確認。

基本的に目的地までの“最短ルート”が提案されるため、なるべく線路沿いに沿うように調整をかけていきます。

今回は分岐も少なく、ほぼ1本道のため比較的簡単なルート。

区間は片道5kmほど。 時間にして約1時間弱。

往復すれば10kmとなるため、それなりの運動量が期待できます。

ルート確認中に電車が横切ったためカメラを構えて撮影。

津山線は周囲の風景との相性が抜群のため、今後のベストショットに胸が高鳴ります。

歩を進めること数分後、ルートに分岐が発生しました。

一方は「先の見通しが容易な大通り」と、

もう一方は「あきらかに細かい分岐が多く、目的地まで遠回りになるであろう線路沿い」。

目的地に最速でたどり着くには大通りが最適解なのですが、

可能な限り線路沿いを歩く。

この不動のルールに従い、不安が残りつつも踏切ルートを選択しました。

– 15分後-

道が途絶え進路を阻まれ、これ以上進むことができなくなりました。

不慣れな土地な上、農道の多いルートとなるとマップ上での判別が難しいため、導かれるままに歩いた先が「行き止まり」とかよくある話です。

自分を信じて進んだ結果、無常にも裏切られた・・・ という切ない展開は珍しくなく、とりあえず前に進んでみないとわからないのがこの旅の醍醐味です。

気を取り直して別ルートを詮索。

やみくもに歩いては無駄に体力を消費するだけなので、線路の方向を確認しながらルートを慎重に選んでいきます。

ルールは絶対

先程の分岐でも説明しましたが、

可能な限り、線路沿いを歩く。

この縛りこそが、この旅を面白くする要素ですが、同時に難易度を一気に引き上げる要因でもあります。

たとえば、目の前に現れた水路。

マップを確認すると、左手に道らしきものがあり、それが線路に最も近いルートであることが分かりました。

期待を込めて先へ進んでみたものの、残念ながら行き止まりで通り抜けはできず。

「あの先にはきっと道があるはず」と、柵を越えたい衝動をこらえ、肩を落としながら来た道を引き返しました。

これも旅の醍醐味(本日2度目)

常に線路を確認

トンネルで完全に見えなくなる場合を除けば、多くの場面で線路の位置を特定することができます。

途中、生い茂る藪の奥に目を凝らし、それらしき人工物を常に探しながら歩いていきます。

ごくまれに木の隙間から電車がチラ見するタイミングに遭遇すると、一気にテンションが跳ね上がります。

それまでのルートミスが帳消しになるレベルで吹っ飛んでいました。

無人駅の多いルートとなると、比例して景色も壮観となります。

基本的に線路を探すことに集中しているため、日々の仕事や悩みが湧いてくることが少なく、ふと見渡した自然の雄大さを愛でながら目的地を目指していきました。

公道を走る車が少なくなってきたタイミングで、目の前に獣道らしきルートが見つかりました。

「この先に線路がある気がする・・・」

直感を信じて進んで行くと、

ビンゴでした。

ここへ来るまで隙間程度でしか確認できなかっただけに満足度が高いです。

気になるエリアはストック

旅の途中では、要所要所で気になる箇所に遭遇します。

今回は山の上に不自然な森(?)のような、違和感を覚える場所を発見しました。

マップにて確認したところ、神社のようです。

目的地からは大きく外れるため今回の旅では向かうことはありませんが、このように興味が湧いたポイントは後日の冒険カードとしてキープしておきます。

それから、歩くこと約50分。

目的地の「牧山駅」が見えてきました。

無人駅から醸し出される雰囲気に加え、想像していた以上にそそるフォルムに胸踊ります。

【JR 津山線 牧山駅】

山の斜面に面しており、自然と人工物が程よいバランスで調和している駅でした。

個人的に大好物なタイプです。

誰も居ない無人駅はなんともいえない雰囲気があり、しばらく駅内を散策しながら周りの風景を堪能します。

数分後、タイミングよく電車が駅へ入ってきました。

人乗り降りは無く、郷愁を乗せたまま列車は線路の先に消えていきました。

ちょうどお昼も差し掛かっていたため、駅から少し離れた広場にて昼食としました。

周囲の景色をひとり堪能しながら、ひとり淡々と温かい料理を堪能する。

これ以上無い贅沢を感じる瞬間です。

旅の折り返し

腹ごしらえも終わり、一息ついたところで出発地点へ戻るわけですが、

ここで3択を迫られます。

①スタートした駅まで引き返す

②次の駅に向かう

③電車を利用して引き返す

時刻表を見ながら現在時刻を確認。

次の便までのやや時間があるため、電車を利用して引き返す選択肢は早々にあきらめました。

次の駅まで向かうことも考えましたが、この先に待つ駅は魅力的なものが多く、次の旅の楽しみにとっておきたい気持ちになったので、今回はこのまま引き返すことにしました。

帰路では、“可能な限り線路沿いを歩く”ルールが適応外となるため、気になっていたルートを辿って帰ることが多いです。

この先にはなにかお宝の匂いがする・・・ と目をつけていた道を進んでいくと、良さげなフィールドが展開していました。

前半は不運なルート選びが続いた分、帰路は引きが良く、

気の向くままに歩いていくこと1時間ほど。

目に映るものすべて「もう二度と通ることはないかもしれない・・・」と思うと、気になった箇所全てに足を止めじっくり観察してしまいます。

ゴールが近づいてくる気配を感じならが、カメラを構えて歩くこと数十分。

無事、ゴールへとたどり着くことができました。

距離にして約11km。時間は4時間近くかかっていますが、ゆったりとしたペースのため疲労感はそんなに感じません。

また、ルートを記録できるアプリ(Apple Watchだと標準で記録)でログを取り、辿った軌跡を確認すると充実度が跳ね上がります。

旅の醍醐味

以上が「線路沿いの旅」の簡単な説明となります。

“ただ歩くだけ”ではありますが、旅の途中出くわす風景は素晴らしく、

日本のノスタルジックな建造物に心奪われたり、

思わず二度見してしまうレベルの景色に遭遇して、時間の許す限りその場に居座ったり。

巨大な建造物や岩山に圧倒され、

歩道のすぐそばを豪快に通り過ぎる電車に目が釘付けとなったり。

レトロな駅を発見して入り浸たりながら、

四季の移り変わりの風景に心奪われたり

語り始めればキリがないほどの体験ができます。

今回の記事を見て、気になった方は近くの路線でぜひ試してみてください。

いつもと違う景色が見え、楽しむことができると思います。

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