「デニムの耳」を使用してのモノ作り 〜加工編〜
〜前回までのあらすじ〜
・デニム生地を作る際に発生する「デニムの耳」を使用して何か作るミッションが発生した。
・加工作業前にソフトボール状に丸めると「重くて硬い!ぶつけられたら痛い(←検証済み)」ということが判明した。
・あと、「デニムの耳」と「ネコ耳」は何の関連性もなかった。
「デニムの耳」は基本的に“ひも状”なので、「編んで加工」か「巻いて加工」のどちらかだな・・・と脳内でシミュレーションを行いました。
「わらじ」「カバン」「ランチョンマット」等の形状に落とし込むも、既に誰かがやってる感が強かったため、以前つくったランプシェードの製作工程に従って大きめの球状ランプシェードを作ることに決定。
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方針が決まれば早いもので早速材料の調達を開始。
想定しているサイズが “35~40cm” と結構な大きさなので、ベースとなる「芯材」が “風船” では加工がし辛く、それに変わる球状のものを探していくと “ビーチボール” に辿り着きました。
季節は肌が切れそうな寒さに凍えながら、夏の陽差しを懐かしむ真冬・・・
ビーチボールを探すもシーズンオフなためどこにも置いてありません。(100均ショップでも無理でした)
仕方ないのでAmaz○nにて検索。
おお〜っ! 想像していた以上に大量にある!!
しかしよく見ると「あわせ買い対象商品」だったり “送料を含めると”結構なお値段だったりとランプシェードの土台として使用するには若干予算オーバー気味です。
経費は抑えたいので可能ならばワンコイン(500円)以内で済ませたい・・・
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15分ほど検討した結果、「キョウリュウジャー」↑に決定。
とりあえず予算内に収まる製品がコレしかなかったので、この際デザインには目を瞑ります。
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〜数時間後〜
自宅で大量のビーチボールを発掘!! \(^o^)/
大きさも35cmと申し分ない上に、柄もこちらの方が万人受けしそうです!
(急いでAmaz○nにキャンセル依頼しようと思ったら「発送の準備中」になってました・・・)
|||orz
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出鼻をくじかれた感でモチベーションが若干下がり気味ですが、とりあえず製作を開始。
まずはビーチボールを膨らませて、表面に「サランラップ」を巻き付けます。
こうすることで仕上げの際に綺麗に剥がすことが可能。
毛糸のランプシェードのようにワセリンでも良いのですが、サイズが大きなものになると全面に塗る手間も掛かるためコチラの方がより手軽に行えます。
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次にランプシェードの「根本」(電球を入れる穴)に当たる部分を作成。
デニムの耳を電球が通るサイズにリング状にして縫い合わせます。
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この穴にタコ糸などを通してアミ状にすることで電球がスッポ抜けるのを防止します。
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次は洗面器に木工用ボンドを入れて「ボンド 8 : お湯 2(42度くらい)」の割合で混ぜ合わせて「糊」を作成。
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気泡が発生しないよう注意しながら(かき混ぜず、縦/横に切るように混ぜる)ボンドがしっかり馴染んだところで「デニムの耳」をゆっくり投入。
布全体にゆっくりと糊を染みこませながら、少しずつ漬けていきます。
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少しずつ時間を掛けて・・・ じっくり丁寧に・・・
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ていねい・・・ え?
・・・ちょッ?!
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ランプシェードに必要な量が思っていたより多く、洗面器の容量ではオーバーしてしまった模様・・・
「これだけあれば足りるでしょ!」
と自信満々で大量に作っていた糊も吸い尽くされてしまいました。
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半泣きになりながら糊を作り、生地の上から注ぎます。
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直接手を使って軽く揉みながら糊に馴染ませると驚くくらい質量が縮んで驚愕。
ベトベト感もハンパなく「ボールに巻き付けるのが楽かも!」といった期待が高まります。
巻き付ける行程は特にトラブルもなく、過去に一度経験しているためかサクサク事は進みました。
ただし、毛糸と違い重量があるので結構キツめに巻いていかないとボールからズレてゆく・・・。
頭の中では上手くできたことも実際に行ってみると「おや?」となる瞬間が多々あります。
その中でも一番強烈だったのは「デニムの重量感」。
隙間無くシェードを作ろうとするとあまりに重く、吊すタイプの照明器具には不釣り合いな重さになることは回避できそうにありません。
今回は不本意ながら隙間が大きく開いた状態で完成とします。
たd○
お日様のあたる場所を探して24時間乾燥モード。
35cmの球状オブジェの存在感は大きく「インテリア」というよりは「アトラクション」という横文字がお似合いのような・・・
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そして遅れに遅れて届いたキョウリュウジャー ・・・ (完全に出オチ要員)
開封されぬまま今年の夏まで眠って頂くことにしました。
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〜 そして翌日 〜
今回の主役「デニムの耳」を譲って頂いた方の元へ出向く機会があったため、ランプシェードを持参しようと奮闘しましたが、仕上げ作業が間に合わず・・・
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破損に注意しながら丁寧に中のビーチボールを取り除いていきます。
布の奥まで糊が染みこんでいるため、乾いた後の感触は「布」というより「プラスチック」に近い質感でした。
しっかりと「球状」を維持しており、ランプシェード以外にも何か使用用途があるのでは?といろいろと可能性を感じます。
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簡易ライトを入れて照明実験。
予想では隙間から雑に光が漏れてイマイチな仕上がりだと思いきや、実際はランプシェードの内部で光が乱反射して落ち着いた雰囲気の照明となりました。
この結果にはジーンズメーカーの方々にも喜んでいただけたようで、心底ほっとしました。
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今回作成したランプシェードはこのままメーカーの方に贈答させてもらいました。今後、新たな商品展開の可能性に向けて検討していただけるようです。
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〜 後 日 談 〜
外が暗くなった時間帯に部屋の灯りを消した状態での様子が送られてきました。
件名は「ミラーボール」
なるほど、ナイトでフィーバーな雰囲気が伝わってくる写真です。
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現在は新しい形状と可能性を模索中、完成次第またご紹介します。