欠けても、潰れてもあきらめない! 金属(真鍮)のネジ山が潰れた時の対処法をご紹介。
前回までいろいろやってみましたが、未だこの謎アイテムの有効な活用法が見い出せずにいました。
「ただ回すだけ」のアクションでどのくらい時間を潰す事ができるのか?
検証するため、周囲に誰もいないことを確認して電車の待ち時間に「クルクル」。
ゆっくり回転する様を眺めている間は「無」な感じで、悩みやモヤモヤの原因となる「ネガティブな思考」が止まっていることに気付きました。
(´-`).oO(あぁ、なんとなく活用できるシーンを見い出せたな・・・)
と油断した瞬間、指先からポロっと地面へとダイブ ↓↓↓
そのままアスファルトの地面に「ゴキャンッ!」とヒット。
高い金属音がホームに響き渡ります。
慌てて拾い上げて状態を確認。
メス側のネジ山が激しく欠けていました\(^o^)/
真鍮は比較的やわらかい金属なので、「このネジ山は脆そうだなぁ・・・」と思っていた頃もありましたが、
トドメを刺したのが自分だという点がさらに哀愁を誘います。
金属の比重関係の検証を行うために「アルミ」「ステンレス」のスピナーを発注したばかり・・・
ここで「真鍮」にリタイヤされては困るので、簡易的ではありますがネジ山の復活を試みたいと思います。
復活に必要なキーアイテム
対象物は「金属」ですが、比較的に力が掛からない箇所なので「パテ盛り」する方法を選択しました。
用意するモノは「黒い瞬間接着剤」
接着剤としての利用方以外に「パテ」として扱うことが出来るスグレモノ。
「瞬間硬化スプレー」
瞬間接着剤をさらに瞬時に硬化させる魔法のスプレー。
アロンアルファなどの「シアノアクリレート」を主成分とした瞬間接着剤ならどの種類でも硬化します。
最初は「パテ盛り」
まずは「黒い瞬間接着剤」を少量垂らしておきます。
「爪楊枝」や「クリップの先」など先端の細いものを使って接着剤をすくい、ネジ山に沿って「わずかな量」を継ぎ足すイメージで少しずつ塗っていきます。
ネジ山に沿って「少し盛り上がる程度」が理想。
使い終わった「黒い瞬間接着剤」は乾燥剤と一緒にジップロックに入れて冷暗所で保管しておきましょう。
※量がたくさんあるので適切な保管方法を怠ると使い切る前に硬化しします。
パテを自然乾燥させると「盛り」が収縮するので、
「瞬間硬化スプレー」を「シュッ」とひと吹き。
※もの凄いケミカルな匂いがするので「室内よりも外」で行う事をお勧めします。
一回スプレーするだけで、カッチカチに硬化しました。
※強制的に化学反応を促して固めるため、吹き付けた箇所の何割かが白化します。
今回は矢印の4箇所に塗り込みました。
※「盛り」を1箇所作るだけでも事足りる場合があるので、様子を見ながら作業を行ってください。
次は「ネジ切り」
パテが完全に固まったことが確認できたら「ネジ切り」作業へと移行。
オス側のネジをメス側に当てながら、少し押し込むように回します。
少々抵抗があっても「パテを潰して削り取る」感覚で押し切りましょう。
なるべく「水平」になるよう保ちながら徐々に締め込んでいきます。
少しでも傾くようであれば最初からやり直すよう心がけてください。
※ 確実に悲しい結果となります。
「少し締める」→「元に戻す」を徐々に行いながら奥へとねじ込んでいきます。
この行程が一番神経をつかいますが、仕上がりを大きく左右するところなので時間を掛けてゆっくりと行いました。
途中、どんなに力を掛けても進まない場合は、盛った接着剤の山が高すぎることが原因です。
デザインナイフを使って少しずつ削ることで改善しますが、真鍮の部分を削らないよう注意。
(※この手のナイフの硬度を持ってすれば真鍮など軽く削り落とせます)
新たに作ったネジ山を「削り過ぎた!」と思ったら、再度「黒い接着剤」を補填して「硬化スプレー」を吹き付けてください。
細かく砕けた「接着剤の削りカス」がネジの溝に付着するので、適度に拭き取ります。
メス側にもエアダスターを吹き付けて削りカスを飛ばしましょう。
重要な「ねじ込み」
20分ほど奮闘した後、ようやくスムーズに回るようになりました。
最後まで締める込むため「シリコンスプレー」を少量塗布。
何度か「開け→締め」を繰り返してねじ込みます。
しっかりと奥まで締まるようになりました。
この状態で丸1日放置すればしっかりと馴染んでくれます。
ベアリングを装填して動作を確認。
“ブレ” が起きることなくスムーズに回転してくれました。
幸いにも回転時間は落ちることもなく持続。(延びることもありませんでしたが・・・)
その他応用編
今回の「ネジ山再生」は金属だけでなく、プラスチックにも応用できます。
専用でないコンデジのレンズカバーを力業で装着しています。
どちらかというとプラスチックの方が相性が良いので、覚えておいて損はない裏技ですね。