諸事情で閉じる事になった窓の枠を利用して「本棚」を作ってみました。
目次
「封印」までの経緯
今からおよそ10年前(2007年)
事務所には東向きの大きな窓がありました。
朝日をダイレクトに取り込んでくれるため、寒い冬であっても暖かな陽差しを体感できた記憶があります。
ちょうどその年は会社を設立して「10年目」となる節目の時期でもあり、社員の数も増え始めたことがきっかけで大規模な増築工事が始まりました。
この時、暖かな陽差しを届け続けてくれた窓は設計の都合で封印されることとなります。
それから何年も月日が経ち、窓の前には大きなロッカーが並び「そこに窓があった」という事実は少しずつ記憶から消えていきました。
「こんなところに窓が!」
それから10年の月日が流れたある日のこと。
社内で大規模な倉庫清掃が行なわれました。
同時に撮影エリアを大改装。
ある程度レイアウト落ち着いたところで
「向かって右側の窓に調光用のブラインドが必要」
との申し出がありました。
撮影エリアの進化の様子はコチラから↓
新たにブラインドを購入しようとした矢先、
封印された窓に使っていたブラインドがそのままだったことを思い出しました。
「経費0円〜♪」と上機嫌で移植作業が完了。
サイズもピッタリで違和感ゼロです。
ぽっかりと壁が露出してしまった“元”窓は、
廃材を利用して簡易的に壁を制作。
こちらも見事に違和感ゼロな状態へと進化。(同時にロッカーも撤去しました)
「四角くて・・・ 大きいです」
それから半年ほど経ったある日のこと。
雑多に詰め込まれた本棚を片付けながら、
(´-`).oO(窓枠を利用して本棚にできないものか・・・)
と妄想にふけっていました。
大きさ的にはなんとかなりそう・・・
壁パーツを一旦外して、
本棚の棚板を1枚拝借。
おっ! なんか行けそうな気がしてきました。
気が変わらないうちにホームセンターに走り、適切な木材をかき集めます。
本棚を作ろう
そして揃った本棚のマテリアル。
2mの杉板を必要な大きさにカッティングしていきます。
本棚の形状事態は単純な物なのでサクサク作業が進んでいきました。
冷たい「すきま風」と「段差」の対策
本棚を窓枠にはめ込むに至り、問題が2つ浮上。
増築した壁との間にできた1.5cm程の隙間から外気が進入していました。
冬の寒い時期ということもあり、冷蔵庫レベルの冷たさを感じます。
元々窓枠のあった部分4辺に均等な隙間が開いており、もれなく冷風が入ってくる状態でした。
ここはしっかりと塞いでおいた方が良さそうです。
もう一つの問題点は「窓枠」と「外壁」との段差。
2cm程のわずかな高低差があり、このまま棚板をはめ込むと安定性に不安が残ります。
およそ100kgオーバーの本を収納するため、ここはカッチリと作っておきたいところ。
不要な木材をレール状に並べてカット。
ネジ止めをしっかりと施して事なきを得ました。
枠パーツのはめ込み
整地された窓に「枠パーツ」をはめ込んで様子を確認。
奥側までピッタリと収まっています。
外からの冷気は完全にシャットアウトされました。
一旦外して仕切り板を固定。
ここまで来ると「本棚」っぽい外観となりました。
棚受けレールの設置
勢いに任せて「棚受け用のレール」を固定。
「左右の高さを合わせては確認」を繰り返しながら作業を進めていきます。
少しのズレから棚板のガタつきが産まれるため、納得いくまで調整を繰り返しました。
完成した本棚 ↑
このまま窓枠へ押し込み「天地/左右」をネジで固定。
中途半端な打ち込みだと前のめりで倒れてしまうため「これでもか!」という量のネジを導入しました。
欠かせない強度チェック
落下防止の金具も保険で打ち込んでいきます。
遠くから眺めて確認。
窓枠が視覚的に消えてしまったため、元からあった備え付けの家具に見え始めました。
強度チェックと称して本棚にぶら下がると
「メキッ!」
と壁から軋む音がしました。
壊れるときは「壁ごとめくれる」であろう強度に安堵の笑みがこぼれます。
棚板を量産
残った木材を使って棚板を量産。
高さを調節しながらレイアウト。
棚の上からガンガン叩いても落ちる気配はありません。
別室に移動してあった本を次々と並べていきます。
堂々の完成
完成した本棚。
もはや「元は窓だった」と言っても信じてもらえないレベルです。
見た目の素朴さに反して収納容量は結構なものでした。
およそ10年の歳月を見守ってくれた東向きの窓。
長きに渡る不遇の時を経て形を変え、これからも我々を見守ってくれることでしょう。
今回はいろいろな思い入れもあり、満足のいくDIYでした。